【源氏物語】若紫(北山の垣間見)をわかりやすく解説!あらすじ・相関図・テスト対策まとめ

古文

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「推しの面影」を幼女に求めて執着する光源氏……現代なら事件レベルの衝撃シーンを描く「若紫」を徹底解説!あらすじ、相関図、テスト頻出ポイントを網羅。古文が苦手でも、物語の本質がたった数分でわかります。

登場人物紹介:キャラがわかれば古文は読める!

まずはメインキャラ3人を「キャッチコピー付」で紹介します。

  • 光源氏/源氏の中将(18歳):顔面国宝級の「面影」ハンター
    絶世のイケメンだが、初恋の人(藤壺)を忘れられず、彼女の面影を追い求めている。
    ※藤壺は亡くなっているわけではない。父の後妻(光源氏にとっては継母)であるため、人には言えない恋なのだった。

  • 若紫/女子・この子(10歳前後):雀を追いかけるピュアな天使
    のちの「紫の上」。周囲の子どもたちとは比べ物にならないほど、将来が楽しみな美少女。源氏は、藤壺にとてもよく似ている若紫に胸を撃ち抜かれている。まだ幼く、自分がのぞき見されていることにも、気づいていない。このあと間もなく源氏に連れ去られ、囲われることとなる。

  • 尼君(40歳くらい):孫の幸せを願う「心配性」なおばあちゃん
    上品でステキな女性。源氏は最初、尼君が若紫の母親だと思っていた。どうやら病気のようで、自分が死んだ後の若紫を心配し、無邪気すぎる孫を見ては涙を流している。

そのほかの登場人物

  • 惟光朝臣:光源氏の乳母子。光源氏が信頼する部下。垣間見にお供をたくさん連れて行くわけにもいかないので、信頼のおける惟光だけを連れて行った。
  • 大人:年配の女房たち。若紫たちのお世話をしている。病気で弱気になる尼君を和歌で励ます。
    少納言の乳母:年配の女房のうちの一人。源氏は髪がとても長く、「めやすき(感じの良い)人」とし、若紫の「後ろ見(後見人)」なのだろうと言っている。
  • 犬君:若紫に仕えている女の子。若紫の捕まえた雀を逃がしてしまう。女房からは「心なし(うっかり者)」と言われている。
  • 故姫君:若紫の母(=尼君の娘)を指す。現在の若紫と同じくらいの年齢のときに、父親を亡くしているが「物事をよく理解していた」と尼君は言っている。
  • 僧都:尼君の兄で、この家の主。僧官ではあるが、イケメン有名人である源氏が近くに来ていることを知り、浮足立っている。

それでは、このお話のあらすじをみていきましょう。

5分でつかむ!「若紫」のあらすじ

光源氏は、熱病を治すための「とう」を受けるため、京都の北山という山奥を訪れていました。

夕暮れどき、ふとしたきっかけで、源氏はとある家をのぞき見(垣間見)します。 そこには、上品ながらも病気と思われる尼君と、彼女の周りを走り回る美しい少女(若紫)がいました。

【垣間見(かいまみ)】
垣根の隙間からのぞき見ること。当時、顔を隠して過ごすのが常識であり、女性の素顔を見るのは「運命の恋」の始まりを意味する超重要イベントだった。源氏もこの禁断の瞬間に若紫に心を奪われ、執着が始まる。

少女は「伏籠に入れていた雀の子を、犬君が逃がしちゃったの!」と泣きべそをかきます。尼君は「なんて幼いんでしょう…」と嘆き、自分の死後の若紫の将来を案じて涙を流します。

しかし、その少女の顔立ちを見た源氏は息を呑みました。
「藤壺(初恋の人)にそっくりだ……!」

それは、単なる驚きではありませんでした。決して手に入らない「理想の人」の面影を目の当たりにした源氏の中に、「かの人の御代はりに、明け暮れの慰めにも見ばや(この子をそばに置いて、片時も離さず眺めていたい)」という強烈な思いが芽生えたのです。

この「垣間見」により、光源氏はのちに彼女を連れ去り、自分好みの女性に育て上げることになるのでした。

光源氏、いくら超絶イケメンだとしても、キモくないですか…?

源氏のすごいところは、まだ10歳やそこらの子に対して、この瞬間に「将来のパートナー」としての可能性を見出し、人生の囲い込みを決めちゃっている点ですね…

 

物語を読み解く3つのポイント

① 若紫の「無邪気さ」

雀を捕まえたり、それを犬君が逃がしたと泣く若紫。その様子を尼君は「幼い」と言います。亡き若紫の母を引き合いに出して、「お母さんはあなたぐらいの時、そんなに幼くなかったですよ」と諭し、その様子を見た若紫は、決まり悪そうに「伏し目」になっています。

「怒られちゃった…なんだかばあちゃん元気ないけど、どうしよう…」というしょんぼりした様子が、ますます「ピュアさ」「幼さ」を感じさせますね。

② 尼君が抱える「切実な不安」

尼君の涙は、単なる体調不良への嘆きではありません。自分の死後、後ろ盾のない若紫がどう生きていくのかという、身を切るような親心(祖母心)が込められています。和歌では若紫を「若草」に例え、自分は消えそうな命であることを「露」と表現しています。

③ 光源氏が抱いた「身勝手な救い」

源氏が若紫に感じたのは、単なる恋心ではありませんでした。初恋の人である藤壺への想いが決して報われないという「満たされない心の穴」を、彼女にそっくりな少女を自分好みに育てることで埋めようとしたのです。彼の切実なまでの渇望と執着が入り混じった、複雑な感情の爆発といえます。

源氏は自分の継母である藤壺への思いがどんどん大きくなっていました。叶わない思い、誰にも言ってはいけない思い…、しかし「それでも好きだ」という苦悩の中にいた。若紫を見つけたとき、彼は「この子を育てれば、罪悪感なしに藤壺(の面影)を愛せる!」という、ある種の逃げ道を見つけたような心地だったのかもしれない。

テストで聞かれる!内容理解Q&A

Q1. 源氏が若紫をのぞき見したとき、なぜ「驚き」を感じたのか?
A. 少女が、源氏が密かに想いを寄せている「藤壺」にそっくりだったから。

Q2. 尼君は、若紫のどのような様子を見て「あな幼なや」と言ったのか?
A. 亡くなった若紫の母親は、今の若紫と同じ10歳くらいの頃に父親を亡くした。その時すでに物事がよくわかっていた。それに対して若紫は、雀が逃げたことで泣きじゃくるところが、とても幼いと感じたから。

Q3. 源氏が心の中で思った「明け暮れの慰さめ」とは、具体的にどういうこと?
A. 理想の女性(藤壺)に会えない寂しさを、彼女にそっくりな若紫をそばに置いて眺めることで紛らわしたい、ということ。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
「若紫」は、敬語もあるし人物関係が複雑で、楽な文章ではありません。しかし、「単語が難しい!」と止まってしまうのはもったいないです! まずは「推しの面影を追うイケメンと、心配性のおばあちゃん、そして無邪気なヒロイン」というドラマの構図を頭に入れてみてください。そうすれば、教科書の文字がもっとイキイキと動き出すはずです。

ストーリーがわかったところで、詳しく単語や文法をチェックしてみましょう。

源氏物語「若紫①」日もいと長きに~現代語訳・解説

源氏物語「若紫②」尼君、いで、あな幼や~現代語訳・解説

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この記事を書いた人
あずき

40代、一児の母
通信制高校の国語教員

生徒が「呪文にしか見えない」という古文・漢文に、少しでも興味を持ってもらえたらと作品についてとことん調べています。

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